クライアントが満足するシステムを開発して納品しなければならないのが受託開発の基本であり、そのためにエンジニアは中心的な役割を果たす。
クライアントが求めているものは何かを正しく把握して、それをシステムとして形に仕上げて納品するのが使命となる。明確な形でどのようなシステムを開発すれば良いかが定まるまでにも苦労がないわけではないが、それは基本的な業務の一環として受け入れられるだろう。企業によってはその専門のスタッフもいるため、負担はそれほど大きくないことも多い。
しかし、開発を進めていく最中や完成品をテストあるいは納品する段階になって苦労を強いられることもしばしばある。クライアントが求めているシステムは開発を依頼した時点とその後で変化することは珍しくはない。
考えてみるとこの方が良かったということを後から告げられて仕様の変更を余儀なくされることがあるのである。開発を進めていて大きな問題をクリアしたと考えた途端に仕様の変更を言い渡される場合もないわけではない。そのような場合でも柔軟に対応することが求められるのが一般的であり、その度にシステムを考案し直さなければならない可能性すらある。
受託開発をしている上ではクライアントが満足しなければ仕事が成立しないと言える。そのため、開発途中であっても納品のタイミングであってもクライアントが満足できないのであればエンジニアはシステム開発をやり直す必要があるのだ。
そんな苦労をいかに乗り越えるかということを、発想力を試す場として捉えれば楽しんで仕事に向かうことができるだろう。苦労を越えた先の喜びは一層大きく感じられるはずである。